心を動かされるものがなく、只々怠惰に身を委ねていた今日。
何となしに、ふとタンメンが食べたくなった。
タンメン。
あまり大きな声では言わないが、個人的にはラーメンより好きな麺料理である。
炒めた野菜の甘さと旨味。
豚の切れ端から出てくる甘みと旨味。
そして鶏ガラベースのスープに、細い麺。
タンメンは世界で一番野菜を美味しく食べられる料理だと思う。
辛いのもあるがあれは辛すぎて野菜が緩衝材でしかない。
私は、野菜を美味しく食べるためにタンメンを食べるのだ。
そうと決まれば土曜にしか行けない店に向かう。
専門店でも無ければ知名度も頗る高いわけではないという、古き良き街中華。
そこのタンメンがまた、美味しいのだ。
口の中いっぱいに広がる野菜の甘さと、ちょうどいスープの塩気。
やはり王道こそ正義である、そう感じられる味。
また来よう、そう強く誓った午後でありました。
それではまた。