紅葉の映える日々。

Life is too short to drink bad sake.

大宮にて蒙古タンメンを食べたお話。

 

私は生まれて初めて蒙古タンメンを食べることにした。

それはある種気の迷いであり、開拓者精神であったのだろう。

世人が辛い辛いと宣いながらそれでも食す蒙古タンメンに興味が湧いたのだ。

あとはかぐや様は告らせたいが久しぶりにラーメン回であり、内容が激辛ラーメンだったことも強く影響している。

いずれにせよ私は書物の影響を受けやすいのだな、と考えながら下しかけている腹を無視して蒙古タンメンを食べに向かった。

 

場所は大宮。

何気に人生で初めて足を踏み入れた場所だ。

東口から出て100メートルも行っただろうか?

そこに蒙古タンメンの店があった。

11時過ぎだというのにもう満席だとは。

そんな現実に少し驚いたが、回転率が早いのか直ぐに席に着けた。

 

左側にはかなり辛いつけ麺を食べているオジサン。

右側には男女のカップルが馴れたかのような佇まいで談笑していた。

私が頼んだのは五目蒙古タンメン

野菜がしっかり乗ってそうなのでチョイスした。

隣のカップルの片割れである青年もそれにしたらしい。

見る目があるねえと思ったその直後であった。

カップルのもう片方である女性がなんかもう見ただけで辛そうな北極ラーメンを笑顔で受け取っていたのだ。

 

「御主、慣れておるな」

 

そう思うと同時に驚愕と羨望が私の上半身を駆け巡った。

どうやら隣の女性は辛さ強者らしい。

充満する辛さの臭いだけで鼻がやられかけていた私とは大違いである。

 

さてそんなことを考えているうちに、私にも五目蒙古タンメンがやって来た。

 

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さて、お味は...?

 

キムチ鍋だこれ。

 

なんかそんな味がした。断っておくが私はキムチ鍋が大好きである。

辛さも口回りに付着するとなかなかに痛いが、口内ではなんの問題もなく味わえる美味しさだった。

辛いものを食べたいと考えたときに、このラーメンはある種の基準となるのだろう。

それがこのラーメンが人気たる由縁なのではないだろうかと、完食して思った。

なお隣の青年は、彼女の超辛いラーメンを一口もらって噎せていた。

がんばれ青年。

 

そうして辛いものに対する理解と満足感を得て、私は大宮を後にした。

忘れていた腹の不調が起こらなかったのは、胃と腸がきっと辛いものを受け入れてくれたのだろう。

そうしてまた機会があれば食べたいと回想しながら、水上に向かったのであった。

それではまた。