紅葉の映える日々。

Life is too short to drink bad sake.

『かぐや様は告らせたい』はいいぞ。

 

2019年最初の月ももう下旬となり、日にちが過ぎるのが早く感じる。光陰矢のごとしという言葉を思いついた先人は違いなく偉大であろう。時間が早く過ぎ去ることを、たった七文字で完璧に表現したのだから。

 

前置きはこれくらいにして、今回は漫画のお話である。皆様は今アニメで放映もされている

かぐや様は告らせたい -天才たちの恋愛頭脳戦-』

をご存じだろうか。

 

あらすじはこうだ。

将来を期待されたエリートたちが集う名門校・『秀知院学園(しゅうちいんがくえん)』。

その生徒会のメンバーである副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行はお互いに惹かれ合っているものの、高すぎるプライドが邪魔をして半年が経っても告白することが出来ない。素直になれない二人は、いつしか自分から告白することを「負け」と捉え、「いかにして相手に告白させるか」ばかりを考えるようになり、権謀術数の限りを尽くした“恋愛頭脳戦”を繰り広げる。(wikipediaより)

おそらく日本のラブコメ漫画の中で5本の指に入るくらいには売れているこの作品は、現在最もホットな作品でもある。

 

さてこの作品、一体全体何が面白いのか。私はこの作品の面白さは三つの点にあると思っている。

 

 

① 恋愛の矢印が双方向的であり、一対一である。

最近のラブコメは男1女複数といういわゆるハーレムに近い形のものが結構登場していたが、ハーレムというのは実は書きにくい存在でもある。それは現代日本を舞台にしている限り、結を綺麗にまとめきるということが極めて困難だからだ。

その反面『かぐや様』では、白銀御行と四宮かぐやの関係はお互いがお互いを好きという極めて単純な関係になっている。ハーレムも面白いが、やはり現実的な着地点(付き合う)が見えている本作品は、テンポがよく読んでいて楽しい。

 

② 「告らせたい」という状況が物語をスムーズに進行させている。

お互いがお互いを好きなのに、自身のプライドが相手に告白してもらいたいがゆえに恋愛バトルが発生するのだ。そしてなによりこの作品は、時間が経つにつれて登場人物がどんどん成長していく。彼彼女は一緒にいる時間を積み重ねることで、人間的にも成長し恋愛的にも素直になっていくのだ。

人は成長する生き物である。しかし幾らかの作品においては、物語の都合上精神的に成長しない人間が出てくることがある。しかしそれは時には毒となるのだ。そういった問題点を排除している点は、本作品のよい点であろう。

 

③ あまりにも魅力のある登場人物たち。

これはもう読んでみてくれ!と声を高らかにして言うしかない。本作品に完璧超人は(まだ)いない。人間として強みを持っているが、反面あまりにも人間的な弱みを抱えていたりする。

しかしそれがいいのだ。彼等彼女らはどこまでも人間味があり、魅力がある。特に石上会計。私は彼と白銀会長がかなり好きだ。時に弱みを隠しながら、呪詛をはきながら、それでもなお逆境や不正義に対して行動できる彼等が。

 

色々書いてきたが、やはりこの作品は面白い。なので興味がある方は、三巻まで一気に買って読んでみることをおすすめする。この作品は話が進むごとにどんどん面白くなる作品であり、最新話が楽しみになるはずだ。

皆様方によい漫画となれば幸いである。

それではまた。